Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 659 caractères · 372 écrans

Aozora Bunko

蝶と花との関係にすぎぬ。――しかし情愛の真心では、まずは一番に女房。これは面と向っていうとツケ上がるから、いつも逆表現を用いておるが、何といっても、身にとっての、観世音菩薩とあがめていることは確かなのだ。しかし、ウソも隠しもないところ、その女房にも増して、世の女性全部のうちでも、自分にとって、第一の恋人といえば、わが母だ、おふくろ様だ。――姉は、そのおふくろ様のお添え物で、幼少から共に貧苦をして来たことだし、べつに邪魔にもならぬ者ゆえ、ふびんと、目をかけているまでのことだよ)

不愍なやつ。不愍な者。

――不愍やな、などと彼はよく口にもするが、かれが周囲の者を見る眼には、事実、不愍と思いやる眼ざしが、何を見るにも籠っていた。

いや、ひとり肉親にたいする場合だけでなく、彼にいわせれば、人間とは、そもそも不愍な同士の寄りあいであり、人として、不愍ならざる者はない。

わけても、もっとも不愍なる者は、自分であると、秀吉は思っている。

が、その世にも不愍な一個の浮浪児が、たまたま、時雲に乗じて、大坂城のあるじとなり、意志のまま、私生活も、政治上の理想も、やや行い得る身になってみると、自分以外の、同じ月日の下の人間たちが、なおさら不愍でならなくなった。