Classiques japonais avec furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lisez 春泥・三の酉 (しゅんでい) de 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 86 075 caractères · 173 écrans
三
」
かれは真面目な顔で負惜しみをいった。
が、その禁酒は三月とつゞかなかった。いつともなしネジはもとへもどっていた。――すくなくもその正坊のめでたく中学の試験のうかったとき、有頂天になったかれは、すぐにその晩、仲間を大ぜい呼んで来て、たゞもう夢中にその晩一ト晩飲明したことだけはたしかだった……
三
「すっぱり、しかし、あのとき止めてしまっていたら?」死んだ子の年でとき/″\そう未練におもい返されることがあった。「つまりは……つまりはそれもチョコの奴にのせられたんだ。――彼奴にうまく嵌められたんだ。」
おもい返す都度、かれは、菱川をうらんだ。彼奴さえよけいなことをいわなかったらとかれは口惜しがった。――よく止めた。よくおもい切って止めた、さすがは金平さんだと楽屋でみんなそういってくれたのを……名物のなくなったのはさびしいが、そのほうが身のためだ、よくその気になったと無暗にそうものゝ善悪をいわない筑紫までがそういってくれたのを、その中で、菱川だけ安く鼻であしらった。
「酒を飲まない西巻なんてものは気の抜けた風船だ。――役に立たねえってこれほど無駄なものはねえ。