Classiques japonais avec furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lisez 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 586 caractères · 348 écrans
粉をまとめた餅を団子とは言わぬ処は実はそちこちにある。そういう土地でもモチとはもう謂わなくなって、何か第三の語を用いているのが多い。それを集めて行くと、今日の団子になって来た経歴がわかるかも知れぬ。今は細かな列記はできないが、東北はやや弘く、ダンスまたはダンシと謂っており、或いは率直にオマルという所もある。団が外来語なることはよくわかるが、その意味が形の丸いところから来ていることは、もうダンゴという人たちも忘れたらしいのである。しかし現在でも「団子のような」といえば円い物を意味するから、元は円いのに限ってそう呼んだことが察せられる。誰がこういう面倒な名を、常民に教えたろうかは次の問題になるが、この点は真言宗の僧にでもきけばわかる。彼らの行相の書には支那以来、団という名をもってこの形の供物に充てているからである。ダンゴは始めは「壇供」とでも書くものかと私も思っていたが、その方はかえって書物には見えない。団子は捜したら出典があるかも知らぬが、是をもし知っていたらかえって重箱読みはできないだろう。むしろ文字無しに耳で学んだ故に、ゴの字を附けることも気が咎めなかったのであろうと思う。