Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Lisez 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 261 216 caractères · 521 écrans
「おウ! 孫兵衛!」
一角がまたどなっている。
「おらんと見たら早く出てこい、手分けをして探さねばならぬ」
「待て」と、孫兵衛も奥から胴間声で、「ちょっと横穴を見つけたから念のためにあらためている」
「そうか、さてはそこだな」
「オイ、待て、入ってくるな」
「なぜ」
「怖ろしく狭そうだ。それより、ここはおれ一人でいいから、ほかを探してくれ、いなかったらすぐに出てゆく」
「ウム、じゃ入念に頼むぞ」
「ぬかるものか! 周馬と三位卿は?」
「血眼でそこらをかき分けている」
一角の立ち去った足音を聞いて、孫兵衛はふたたび暗闇の眼へ問いかけた。
「だが世阿弥! 初めにてめえは、おれの頭巾を見て思い浮かんだといったが、こいつア腑に落ちねえ。隠密から畳屋、畳屋から下男と、三段に化けてあの当時すましていた者にしろ、おれの頭巾の曰くを知っているはずはねえんだが」
世阿弥の眼と孫兵衛の影が向い合って、洞窟の奥の不思議な暗闇問答は、それからであった。
「わしがお前の頭巾の秘密を知らないと思っているのか」
と世阿弥がいった。するとお十夜も、ふと、
「あの晩は、おれとおふくろ、あとは身寄りだけだった」