Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あるはいまつのどくはく

ある偃松の独白

中村 清太郎

Lisez ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) de 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 132 905 caractères · 262 écrans

Aozora Bunko

それがある別して雪の多い一と年、何十年ぶりとかいう大雪崩に見まわれて、それ以来その顔ぶれも、めっきり減った。チビ助で生き残った俺は、嬉しいよりも、ひどく心細かったことを覚えている。

まったく、あの頭ごなしに、すごい勢いで滑り落ちてくる「通り魔」には、とてもかなわない。いつも俺たちは、せいぜい平蜘蛛のように平つくばって、神さまを念じながら、ただもう逆らわぬよう……それをやり過すより外に、手は無いのだが、往々角だらけの岩石をまきこんで来るから、当り所の悪かったが最後、片輪はおろか、根こそぎ持って行かれ兼ねない。実に恐ろしい相手だ。それでも、ここらはまだしもで、下の方の谷間なんぞでは、そのすさまじさと言ったら、堂々たる喬木さえ、午蒡抜きにしたり、ブチ折ったりして暴れ廻るのだから、手に負えたものでない。足の底からゆすぶり立てる、あの雷鳴にも似たこだまの交響を聞くだけで、身の毛がよだつ。

こう言ったら、雪が俺たちにとって、何か仇敵のように聞こえようけれど、待ってくれ、それは少々ちがう。というのは、今は亡き物しりの古松たちの物語りによれば、――昔、昔、その昔、この万年雪の前身が、広大な氷河をなして、地上をうねり廻っていた時分……さよう、恐らくまだこの世に、人間のニの字もあるまいという、いく百万年にも遡ぼる地質時代の