Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
さっきのれんを掛けていた女ではなく、一人は十八、九、一人は二十二、三で、どちらも小太りで、白粉と香油をつよく匂わせていた。栄二は酢の物とうま煮で酒を二本と云い、云いながら赤くなった。
「あたしあんたのこと知ってるわ」と年嵩のほうの女がさぶに云った、「あんた小舟町の芳古堂のしとでしょ」
さぶは戸惑ったように栄二を見た。女の一人は注文をとおしにゆき、年嵩のその女は腰をかけた。
「そうじゃねえさ」とさぶが云い、慌てて云い直した、「いや、本当はそうだよ、今日は親方やおかみさんに許されて来たんだ、こっちは栄ちゃん、おらあさぶっていうんだが、二人とも今年でちょうど」
「よせよ」と栄二が云った、「よけいなことを饒舌るなよ」
「あら、いいじゃないの」と女が云った、「さぶちゃんに栄ちゃんね、あたしおかめ――仇名じゃなくって本名なのよ、どうぞよろしく」
さぶが笑いだし、栄二が睨んだ。
「おれたちは二人っきりで飲みてえんだ」と栄二が女に云った、「酌はいいから、二人っきりにしてくんねえか」
「そんなら奥になさいな」と女は気に障ったようすもなく云った、「もうすぐにここはたて混むから、ゆっくり話なんかできやしないわ、狭いけれども向うなら静かよ、そうなすったらどう」