Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

島ぬけ牢やぶりにみられるぞと、栄二は叫び続け、それが人足たちの口から口へ伝わった。

「なにが島ぬけだ」と一人が呼びかけた、「お奉行さまの口からじかに、めし放しだと云われたじゃねえか」

「それを信じさせることができるか」と栄二はその男を指さして叫んだ、「めし放しは町奉行の許しがあったわけじゃあねえ、ここのお奉行さまの一存だけだし、臨機のめし放しだという証拠もねえ、この大あらしで向う河岸には警護の人数が出ているだろう、そこへみんなでぞろぞろいってみろ、この仕着の水玉模様を見ただけで、寄場人足の島ぬけだとみられるだろう、そうは思わねえか」

「そんならどうすりゃあいいんだ」とべつの男がきき返した、「ここにいたって溺れ死ぬばかりじゃねえか、どうせ死ぬんなら」

「死ぬたあ限らねえ」とこぶの清七がどなり返した、「お奉行さまも役人衆も残るという、役所のまわりの地盤が高いことは、みんなも現に見た筈だ、みんなの力を合わせりゃあ、この島ひとつ守れねえこたあねえぞ」

「それでも逃げてえ者は逃げろ」と栄二が云った、「だが順番をやぶるな、病人と女が先だ」

八の六

掛矢を持った清七の威しと、栄二の巧みな言葉の威しとで、われ勝ちの騒ぎはしずまり、病人、女たちに続いて、三艘の伝馬船に避難者が乗り移り、どうやら事なく大川へ漕ぎ出してゆき、あとに七十余人