Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

十一の四

という物なしに自分の背中を見ることはできない。とすれば、すぐにそういう考えのうかぶ頭の切れかたが、さぶの云うことすることをじれったがり、つい辛く当るのだと、与平は指摘したのだろうか。

「ええ、ばかばかしい」栄二は自分を罵った、「どうしてそんなに、人の云うことにこだわるんだ、なにか云われるたびにいちいちそうこだわっていてなんの役に立つ、てめえはてめえでいいじゃねえか」

こんな癖はやめなければいけない、と栄二は自分に云いきかせた。

字を習いたいという者が少しずつふえ、雨や雪で人足仕事を休むときや、晩めしのあとは毎日、机に向う者が十人ちかくにまでなった。机は役所の物置に古いのがあったし、大工部屋の者に作ってもらったのもあった。硯と筆と墨などは外使いの者に頼んで買ったのだが、紙は高くつくので、水書きというやり方ももちいた。つまり紙いっぱいに字を書いてしまうと、それをすっかり墨で塗りつぶし、乾かしてから、その上へ水で字を書くのである。書いた字はむろん乾けば消えるが、運筆の練習には役立つので、一枚の半紙でもかなりながく使うことができた。こうしているうちに或る日、人見張役の小島良二郎が来て、それは寄場の規則に反すると文句を云った。