Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
暮の迫った二十六日の日は朝から雪になったが、その雪の中をおのぶがたずねて来た。仕事は雪で休みだから、もっこ部屋には全部の人間がいた。いつもなら役所の小座敷で会うのだが、栄二の足はまだそこまであるく力はない。そこで与平がみんなに話し、隅のほうへ寄ってもらったうえ、いつかのように栄二のまわりを半屏風で囲った。
「あら、元気そうじゃないの」おのぶは戸口で傘の雪をはらいながらそう云った、「みまいに来るのがおくれちゃってごめんなさい、十一月からこっちまるでめちゃくちゃだったのよ」
そして、与平に挨拶をし、持っていた包みをあけて、少ないけれどみなさんでひと口ずつ、と云いながら切餅の包みを取って渡し、あとの包みを持って栄二のほうへ来た。
「すっかり元気そうじゃないの」
「同じことばかり云うな、おちつけよ」
「太ったようね」
「足の話はごめんだぜ」
「たしかに少し太ったわ」おのぶは眼を細めて栄二の顔から躯を眺めまわした、「頬のとこなんか見違えるようだわ、いやだ、そのへんで止めないとせっかくの男ぶりがさがっちまうわ」
「ただ饒舌りに来たのか、それともなにか用でもあるのか」
与平が茶を持って来ると、おのぶは栄二の問いをはぐらかすように、与平におあいそを云い、茶を啜った。