Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
十三の一
栄二の言葉は不自然にとぎれ、彼はさぶから顔をそむけたまま、やや暫く呼吸をととのえていた。
「考えてみるよ」と、やがて栄二は低い声で続けた、「長いことは云わない、あと半月か三十日待ってくれ、来月のいまごろまでにはなんとかする、きっとなんとかできると思う、それまでの辛抱だと思って待っていてくれ」
さぶは黙って、気ぬけのしたような身ぶりで、下に置いた包みを取りあげた。
十三の一
風化した崖が自然と崩れるように、あるいはまた、崖の端にできた地割れが急にひろがり始めたように、もっこ部屋の空気は眼にみえてとげとげしく、険悪になっていった。義一のまわりに集まる者たちは、三月にはいると三十人ちかい数になり、ときによって増減はあっても、十五人以下ということはなかった。勝負はつねに殺気をおびて、腹巻に下帯だけという、きおい立った男が二人や三人はいた。小頭の伝七老人は、或るとき「まるで鉄火場だな」と呟いた。栄二にはその内容はわからないが、言葉の意味はおよそ見当がついた。そしていまでは、小島良二郎のほかに役人が二人、この部屋の見張りに当っていた。
或る夜、栄二が海端で棒投げをしていると、万吉があとを跟けて来て呼びかけた。