Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
「おかみさんのほうはいいのか」
「ゆうべから御帰館なしよ、その話はあとでするわ」と云っておのぶは手酌で一つ飲んだ、「――さぬき屋さんは五日まえから来ていたの、堀の向うの吉田屋っていう宿屋に泊ってるんですって、初めに仕事の話をしてくれれば、あたしから栄さんに取次いだのに、なんにも云わないから今日までわからなかったのよ、それでも栄さんが仕事がないなんて云わなかったら、あたし取次ぎなんかしなかったかもしれないわね、なにしろ江ノ島なんて箱根山の向うですものね」
「へえ、箱根山の向うですかね」
「お酌してちょうだい」と盃を突きつけて、おのぶはすぐに舌を出した、「あ、だめか、盃のやりとりなし、酌のしっこなしね」
「酌をするよ、おかげで仕事にありついたんだからな」
「それで思い出したわ」
お松が燗のついた酒を持って来、かよいの女中が二人あらわれた。二人は「お早うございます」と挨拶したが、おのぶはそれにはうわのそらで、続けさまに飲みながら、むきになって栄二にくってかかった。
「栄さんはさっき、さぶちゃんが日稼ぎをすることや、女房に稼がせることがどうとかって云ったわね」
「よせよ、からむのはまだ早いぜ」