Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
それにしても、世間にたてられ、うやまわれていく者には、陰にみなさぶのような人間が付いている、というおのぶの言葉は痛かった。
お松が火のはいった行燈を持って来、燗徳利を二本持って来た。
「わかってくれたのね」おのぶは新しい徳利から手酌で一つ飲んだ、「――わかってくれたような眼になったわ」
おのぶはそう云って栄二の顔を見つめ、急にその目から涙をこぼした。
「どうしてあたしをおかみさんにしてくれなかったの」おのぶは涙のあふれ出るままの眼で栄二をみつめながら云った、「あたしがこんなにあんたが好きなのに、あたしならきっといいおかみさんになってみせたのに、賃仕事どころか、あんたのためならあたしは、よろこんで身売りだってしたのに」
「浅黄幕が落ちて、口上から世話場があいたというところだな」栄二はなにも聞かなかったような口ぶりで云った、「――うちで心配しているといけないから帰る、ありがとうよ」
「まだいや、帰っちゃあ」と云っておのぶは栄二の手をすばやく握った、「一生のお願い、もう少しここにいてちょうだい」
栄二はふところへしまった金包みを出してみせた、「これを忘れちゃあいないだろうな」