Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

五の二

彼は綿文の人間を呪い、頭たち三人を呪った。怒り以外にはなにも考えることができず、くやしさのために、幾たびも吐きけにおそわれた。

「おい、若いの」と番太の老人が栄二の肩をゆすった、「ちょいと起きな、起きて顔を拭くがいい、そら」

老人は湯で絞った手拭を、栄二の手に握らせた。

「頭も着物も濡れて泥だらけだ、起きられたらあっちの火の側へ来な、焚火にあたればすぐに乾くだろうから」

「火をつけてやる」栄二は渡された手拭をぎゅっと握ったまま、起きようともせずに呟いた、「綿文の家屋敷を灰にして、あの火消し人足三人を叩っ殺してやる」

「穏やかでねえことをぬかすな」火を焚いてある土間から立って、目明しが彼のほうへ歩み寄った、「おい若ぞう、てめえおかしな寝言を云やあがると唯じゃあ済まねえぞ」

「唯で済まなきゃあどうする」栄二は半身を起こした、「これでもくらうか」

彼は相手の顔へ唾を吐きかけた。

五の二

栄二はうしろ手に縛られ、番小屋の土間の隅にころがっていた。彼は相手がなに者だか知らなかったが、唾を吐きかけられた目明しは怒り、十手でさんざんに打ちすえたのち、子分の者に栄二を縛らせ、足蹴にしたり、手桶の水をぶっかけたりして突き転がした。