Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 241 861 caractères · 480 écrans

Aozora Bunko

家といっても、天井の低い、三畳一間ずつに仕切られた長屋。

壁の落ちたすき間から、となりが丸見えだし、はなしもできる、まるで細長い共同生活なのだった。

おとこの児の一人住まいなので作爺さんがいろいろ眼をかけてやると、ませた口をきくおもしろい子。

お美夜ちゃんともすっかり仲よしになったので、こっちへ引き取っていっしょに暮らそうと言っても、チョビ安は変に独立心が強くて、この作爺さんの申し出には、小さな首を横に振った。

そして、冬は、九里四里うまい十三里の、焼き芋の立ち売りをしたり……夏は、江戸名物と自ら銘うったところてんの呼び売り。

聞けば、伊賀の生まれとかで、いつからか江戸に出て、親をさがしているのだという。

なにか身につまされるところでもあるかして、チョビ安に対する作爺さんの親切は、日とともに増し、また、お美夜ちゃんも、子供ごころに甚くその身の上に同情したのだろう、ひとつ違いの二人は、ふり分け髪の筒井筒といった仲で、ちいさな夫婦よと、長屋じゅうの冗談の的だったのだが……。

そのチョビ安が、もうよほど前、ところ天の荷を担いで出たまま、いまだに帰らないのである。