Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans

Aozora Bunko

、いっこうにいい募るようすだに見えない。

お艶、栄三郎のむつまじい住いを見せてやっただけでも、お藤は相当に弥生をいじめ得たわけだが、もっともっと弥生が恥をかくようなことにならなければ、お藤としては腹の虫が納まりかねるのだ。ところが、いつまで待っても二人は泣き合っているばかり……これでは櫛まきお藤、初めの目算ががらりはずれたわけで、いまさら引っこみもつかず、なおも格子の隙に耳をすりつけていると――。

先刻から、露地口をこっちへ、犬のように忍んでいる黒い影があった。

それがこの時まで、すこしむこうの溝板の上にうずくまっていたが、いよいよお藤の姿を確かめ得たとみたものか、急に隠れるように後へ戻って、そっと往来へ走り消えた……のをお藤は、家の中へばかり意を注いでいて、気がつかなかった。

その家の中では。

おなじ恋の辛さに、女同士のなみだを分けるお艶と弥生。

――弥生様は、どうしてわたし達の隠れ家を突きとめて、しかもこの雨の深夜に、何しにいきなり乗りこんでいらしったのだろう? とこれが一ばん先にお艶の頭へきたのだったが、座に着いてから今まで、言葉もなくただ泣きくれている弥生を見ているうちに、なんということなしに自分も涙をおさえきれなくなって、ほろりと一つ落としてからは、あとはもう言うべきことのすべてが失せて姉妹の