Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans

Aozora Bunko

差しあたっての利慾に、かれもしばらくは将来の不安を忘れて、あるじと姫とにうやうやしく礼を述べて引き退がった。

「今更ながらお身の才覚には、この父もほとほと感じ入ったよ。」と、師直は侍従のうしろ姿を見送りながら、笑ましげに首をゆすった。「それにくらべると、あの女房め、眼付きばかりは小賢しげでも、年甲斐もない愚か者じゃ。あの頬桁一つくらわしてくりょうとも思うたが、あやつでもさすがに猫よりもましじゃと料簡して、かさねがさねの恩をきせて置いた。かの歌の使い、何というてもあやつよりほかには頼む者もないでのう。それに付けても、もう一度お身を褒めてやりたい。なにさま当代の文者という吉田兼好に此の文たのもうと思い立ったは、さすがはお身じゃ。日頃から物の用に立たぬは手書じゃとあざけり、まして法師のたぐいは、木の折れかなんどのように思い侮っていたは師直が一生の不覚であったよ。なよ竹の――ただこの一句に無量の思いをこもらせたは奥ゆかしゅうて面白い。はは、おもしろい謎じゃ。塩冶の室はきこゆる歌よみじゃといえば、どのように返しをよこすかのう。」

わが娘からたった今教えられた「なよ竹」