Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

のぶこ

伸子

宮本 百合子

Lisez 伸子 (のぶこ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 543 caractères · 466 écrans

Aozora Bunko

などと、自分もすどおりに通り過ぎた。

「なるたけなら、第二会場の方も今日見てしまいたいと思いますからね」

伸子は、老人が気を張って足を早めたり、見たいかも知れないのに、強いてつまらないものと定めてそのまま過ぎたりするのを見ると、気の毒でたまらなかった。土産話にもなるように、ゆっくり、満足に、見物させたかった。彼女は杖がわりの洋傘を持ちなおし、佃のあとに跟いて人波をかき分けようとする老人に云った。

「私どもは、ゆっくり行きましょうよ、迷児になっても大丈夫よ……いそぐとお疲れになるから」

池の端で、彼らは万国街に入った。舞台には、椰子の生えた海辺の背景が置かれ、その前に裸体へ草の腰蓑だけをつけた女が二人現れていた。黒い剽悍そうな縮毛の頭に花環飾りをのせ、胸にも同じような花飾りを吊っている。傍に腰かけた黒人の男の音楽者が、白ズボンの片脚でドタドタ床を鳴らしつつ、バンジョーとウクレリーで、南洋的な、官能的な音楽を奏す。それに合せ、女達は並んで手を叩いたり、足ぶみしたり、腕を動かしたりしながら、ぶるぶる、うねうね体中の筋肉を顫わせた。三十越して見える肥った方の女の体は、特別人間離れしてよく動き、腰蓑の上につき出ただぶだぶの腹などは、遠くからでさえ、上へ下へ、右、左へ、音楽につれてくねくり廻るのが見えた。