Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

のぶこ

伸子

宮本 百合子

Lisez 伸子 (のぶこ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 543 caractères · 466 écrans

Aozora Bunko

それらはじっと午後二時の太陽に照りつけられている。石ころの転がる音もしないところへ、巨大な鞴を吹くような、噴火口の唸りだけが聴える。音は強くも弱くもならず、のそのそしていると、ハタとその唸りが止んで、山じゅう爆発でもしそうな恐怖を伸子に与えた。

「行きましょうじゃあないの」

「うむ」

道の嶮しさ、自然から受ける威圧。二人は黙って、一気に坂を踰えた。

「やっと来た! よく我慢しましたね。私は、きっと中途で引きかえすことになるんだろうと覚悟していた」

「登りかければどうにかして登るわ」

噴火口は、頂上の横穴のようなところにあった。灼熱した硫黄が、燃え立つラバとなってそこから流れ出している。その焔色の周囲に、冷却した部分が、世にも鮮やかな黄色の鐘乳石のように凝固している。限りない盛夏の碧空、その硫黄の色、強烈な配色であった。硫黄採りの男が数十人、ある不安に黙りこませられたように、真面目に働いているのが、荒涼として長い山の斜面に見えた。

往きの半分の時間もかからず、彼らは峠の小休茶屋まで還った。

「あら、店をしまったのね、休みたかったのに」

「天気がわるくなったからでしょう、まあ、ずっと帰ろう」