Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

それに、一番いけなかったのは、三笠探偵がなぜ倒れたのか、その原因を誰も知らないことであった。突然うめき声を聞いた。探偵の倒れる姿を見た。かと思うと、もう電燈が叩き割られて、忽ち真の闇であった。何を考える隙もなかった。この不意の下手人が張子の岩だなどとどうして気が附くものか。

誰しも賊に援兵が現われたものと思った。相手はどうせ飛道具を揃えているに違いない。味方は守青年のピストルがただ一挺だ。何よりも生命の危険が警官達を脅かした。その中で、老探偵の介抱はしなければならず、闇の迷路に逃げ込んだ賊を追わなければならなかったのだ。彼等が戸惑ったのも決して無理ではない。

併し、それだけならば、まだよかった。やがてもう一つ、非常な妨害が起ったのだ。

重なり合った闇の竹藪を通して、まるで怪談の人魂のように、チロチロと揺ぐ光り物が見えた。賊の照らす懐中電燈かしら。それにしてはいやに赤茶けた陰気な色だがと思っていると、あちらにも、こちらにも、チロチロチロチロと、異様な光り物は、見る見るその数を増して行った。

火の玉程の赤いものが、ユラユラと限りもなく、闇の中を拡がって行く。