Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

この白髪首を賭けてもいいよ。わしは生れてからこの方、同じ失敗を二度繰返さないという、固い信念を持っているのじゃ。妹さんのことは、何とも申訳がないと、胆に銘じている。それなればこそ、こんな偽病人の苦労までしているのじゃ。今度しくじる様なことがあったら、無論、この白髪首、胴にはつけて置かん決心じゃよ」

「それを伺って、僕も気持が軽くなりました。ですが、探偵という仕事もつらいですね。賊に傷つけられて入院なすったそのことを、すぐに又探偵の手段に逆用しなければならないなんて」

「ハハハ……、君にはつらい様に見えるかね。わしは愉快なんじゃよ。軍人以外の職業で、探偵程戦闘的なものはありやしない。命がけの戦いだ。智恵という智恵を絞りつくし、力という力を出しつくしての闘争じゃ。世の中にこんな面白い仕事があるもんか」

「ワー、おじさんの元気には、僕顔まけしますよ。ハハハ……」

とうとう冗談が出た。守青年はそれ程気が軽くなっていたのだ。この老いぼれ探偵のたのもしさはどうだ。すばらしさはどうだ。

話は段々陽気になって行ったけれど、彼等は非常に用心深く、声の加減をしていたので、仮令万一、賊が窓の外に潜んでいても、そこまで聞える心配はなかった。