Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

あれは張ぼての岩だったけれど、何かを包み隠している点で、やっぱり一種の箱と云ってもいい。その箱の中から、短剣が飛出したのじゃ。丁度今この秘密函から蠍が飛出した様にね。どうだね。こう考えて来ると、今度の犯人には、箱というものが、不思議につき纒っているじゃないか。これは一体何を暗示していると思うね」

探偵は、非常に真面目な表情になって、じっと守青年を見つめた。

「なる程、おっしゃれば、そうですね。そう聞くと、何だかひどく不気味な気がしますけれど、僕にはその意味がよく分りません」

「イヤ、わしにもハッキリ分っている訳ではない。じゃが、その箱に包み隠されているものが、どうやら、この犯罪の根本原因を為している様に思われてならぬのじゃ。若し、わしの想像が当っているとすると、これは実に容易ならぬ事件だよ。前代未聞と云ってもいい。だが、それ程の邪悪の魂が、果してこの世に存在するものだろうか。想像も出来ない。アア、何という気違いだ。何という悪魔だ」

白髪白髯の名探偵は、我れと我が言葉に、段々昂奮しながら、つい知らず声高になって行くのであった。

螯が! 螯が!

妖虫殺人団が第三の餌食と狙う桜井品子さんは、富豪代議士桜井栄之丞氏の一人娘で、死んだ珠子と同じ女学校の卒業生、珠子よりは二年上級のお姉さんであった。