Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans
すると廊下の隅の天井板に隙間があるのを発見した。調べて見ると、その天井板の上のほこりが乱れている。てっきり屋根裏だと見当がついた。そうして、わしは品子さんと、妙な仕掛けのダンビラとを見つけ出したのじゃよ」
三笠探偵が説明した。
丁度その時、階段にバタバタと跫音がして、ちっぽけなお化けみたいなものが、部屋の中に駈け込んで来た。一寸法師が探偵の書生の監視の目をかすめて上って来たのだ。彼女は例の嗄れ声で、
「おッ母ちゃん」
と叫びながら、母の殿村夫人の膝にしがみついて行った。
だが母の方は、そこどころではなかった。苦心に苦心を重ねて手に入れた獲物が、罠を抜け出して目の前に笑っているのだ。悪魔の正体はあばかれるし、獲物は取逃がすし、殿村夫人はもう半狂乱の体であった。
彼女は縋る娘を振り離して、スックと立上ると、憤怒の形相物凄く、いきなり次の間の品子さん目がけて飛びかかろうとした。だが、いくら魔術師だと云って、女の力で何が出来るものではない。忽ち相川守青年に抱きすくめられてしまった。
「アア、くやしい、くやしい。離して、離して」
殿村夫人は髪ふり乱し、目は赤く、顔は青く、唇は紫色となって、空を掴みながら身もだえした。