Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

「何だ、こりゃ」

司法主任がたまげた様な声を出した。

「いやだなあ。止しましょうよ。こんなもの、どうだっていいじゃありませんか。早くあっちへ行きましょう」

刑事は脅えているのだ。そのえたいの知れぬお化け植物を見るに耐えなかったのだ。

「マア待ち給え。どうも変だぜ、こいつは」

司法主任は、迷信家ではなかった。彼は毒蛇にでも近づく様に、用心しながら、その生白いものの側にしゃがんで、五本の白くて太い葉を、イヤ、指を見つめた。化物屋敷にふさわしくも、滑稽千万なことには、そこに雑草に混って、人間の腕が生えていたのだ。

「どうやら死骸は二人らしいぜ。向うの井戸に一人と、ここに一人と。……オイオイ君、どこへ行くんだ」

刑事はソッとこの場を逃げ出そうとしていたが、見とがめられて、仕方なく立止った。

「もう沢山です。僕等はみんな気でも狂ったんじゃありませんか。変ですぜ。草の中へ、まるで茸みたいに、人間の手や足が生えているなんて、これや化物の仕業ですぜ。いやだ、いやだ、僕はもう見たくもありませんや」

刑事の云う通り、そこには、合計四本の、手と足との植物が生えていたに違いないのだ。