Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

「サア、愈々穴蔵におさらばだ。わしが先に昇って様子を見るから、君はあとから来給え」

繩梯子と云っても、三笠氏のは普通の梯子型ではなくて、一尺置き程に、金属の環を結びつけて足がかりとした、一本の紐に過ぎないのだから、昇るのにもコツがあって、なかなかむずかしいのだが、老探偵は一匹の猿の様に、スルスルと、見事に昇って行った。

上から合図があったので、守も真似をして、やっとの思いでよじ昇ったが、見ると、探偵は書斎のドアを烈しく叩いている。曲者が外から鍵をかけて立去ったのだ。

暫く叩き続けていると、三笠氏の助手の拳闘選手みたいな男が、ドアを開いてくれたが、老主人を一目見て、頓狂な声を立てた。

「ヤ、ヤ、先生ですか。さっきお出かけになった先生が、どうしてこんな所に、それに、ドアには一体誰が鍵をかけたのでしょう。……先生ですか、本当に先生ですか」

彼は狐にでもつままれた様な顔をして、胡散らしく三笠氏を見上げ見おろすのだ。

「馬鹿め」老探偵はいきなり呶鳴りつけた。「貴様の目はどこに着いているのだ。わしの顔を忘れたのか。さっき出て行った奴が本当のわしで、このわしが偽物だとでも云うのか」