Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans
お嬢さんにあんよをして頂くんだ。……お嬢さん、サアお歩きなさい。今に面白いものを見せて上げますぜ」
偽探偵が案内する様に先に立って、暗い建物の入口へと近づいて行った。
すると、珠子の足を持った小柄の運転助手が、手を離し、がっしりした大男の運転手が、異様に物やさしく彼女を立上がらせてくれた。なぜだろう。こいつまでが、彼女に野心を抱いていたのかしら。それとも……。
だが何を考える隙もなく、偽探偵の悪魔の手が、闇の中にニュッと伸びて、やっと立上った珠子の手首を、しっかり掴むと、どこに用意していたのか、サッと懐中電燈を照らして、二人の部下の方にさし向けながら、命令した。
「お前は入口の見張番だ。いいか、変な気配がしたら、例の合図を忘れるんじゃねえぞ。それから、自動車の中でお寝みになっているお方も、よく気をつけているんだ。まだまだ容易に目を覚しやしめえけれど」
懐中電燈の狭い光がチロチロと動く中を、背の高い方の部下が、指図に従って外へ出て行くのが見えた。その大男は古びた背広の襟を立てて口辺を隠し、鳥打帽を思い切り深く冠って両眼までも隠す様にしていたので、咄嗟の場合、動揺する懐中電燈の光では、顔なぞ全く分らなかった。