Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans

Aozora Bunko

気の勝った、はきはきした彼女には、ついぞみたことのない、なまめいたしぐさである。

「しょうのない甘えん坊だ」

千之助は眉をひそめながら、極めて親密な態度で、佐枝の引くままに、庭の向うへ去っていった。

「どういうことだ」

半之助は思わず呟いた。

昌雲寺で法事のあったとき、千之助と冲左衛門が知りあったことは、千之助の口から聞いたけれど、彼がどうして谷町へ出入りするようになり、いつそんなにも親しくなったか、半之助には想像ができなかった。

もちろん、それは今の半之助にとっては、縁のないことである。単に縁がないばかりでなく、佐枝のようすでみると、その親密さには、わけがありそうだ。

――ことによると。

婚約、ということが、考えられた。

なんでもない仲にしては、あの声つきや、なまめかしいそぶりは、(誇張とみせつけはあるにしても)ちょっと度が過ぎている。もしもそうとしたら、半之助にとっては、儲けものといえよう。難関は縁談にあったのだし、先方の条件がそう変っていれば、なによりいやな問答が避けられるだろう。

「そうあって呉れるといいが」ついまたそう呟いた。

冲左衛門はずかずかと来て、坐るとき、荒ら荒らしく袴をさばいた。