Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans

Aozora Bunko

丸茂の家で、釘隠しの金具を見たとき、それが初めてではなく、まえにいちど、見覚えがあるように思った。たしかに、どこかで見たことがある。それも、かなり印象ぶかい条件のなかで、……そう考えたものであるが、今ようやく、その記憶がよみがえってきた。それは山村座の、あの茶屋でのことであった。

今日も主馬が来るまで、彼はそこに寝ころんでいたが、その日も同じように、横になっていた。そして一つおいた向うの座敷で、若い女がすはだかになって、三人の男の召使に、躯じゅうを拭かせていた。そのとき、手拭をゆすぐのに使った、蒔絵の半に、そのふしぎな紋が付いていた。

――たしかに同じだった。

見馴れない形だから、誤りはない。

――実は。

と話しかかったが、そこでまたふと、その半※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)の紋を見たときも、それよりまえに、見たような気がしたことを、思いだした。

――そうだ、あのときもそう思った、どこかで見た覚えがあるように……。

そう気がついたし、若い女性の裸を見たということが、ちょっと口にだしかねて、半之助はあいまいに言葉を濁した。