Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans
肌衣も下のものも、いま脱ぎすてたところらしい。浅黄色の(寸の詰った)肩衣と袴をつけた、屈強の若者が三人いて、一人は脱ぎすてたものを片づけ、他の二人は、半※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)(それは漆塗りに金で定紋を置いた)の水で、手拭を絞っていたが、半之助の眼にはかれらの姿は見えず、そのあらわな裸身だけが、視界いっぱいをふさぐように思えた。
はじめのうち、それは、かなり非現実的な印象であった。ぜんたいがぼうと光暈に包まれた、この世のものでないような白さと、なめらかに重たげなまるみが、眼に止めがたい幻の揺曳のようにみえ、ついで、なまなましくあざやかに、小さな肩とひき緊った胸乳と、きわだって広い腰と太腿とが、眼を奪った。
たしかに、こちらが見るというより、眼を奪われたという感じであった。
このあいだに二人の若者(それはどちらも美男というにふさわしかった)が、手拭を絞っては、彼女の肌の汗をぬぐっていた。全身をのこる隈なく、巧みな馴れた手つきで、拭いていたのであるが、半之助にはそれが殆んど眼につかなかった。むしろ、あらわな裸身を、さらにあらわにしてみせるようでさえあった。