Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lisez 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 135 005 caractères · 262 écrans

Aozora Bunko

長い竹に数本の横木を渡し、これに大いなる燈籠四十五十をぶらさげる。多力の者を選んで一人で持たせ、三四人の手代りが付添うてあるいたというから、あるいは新潟の夜七夕よりも壮大だったかと思う。これがこの城下の眠流しなのだが、流す以前は町々を練り廻って、華美を競うのを主としていたように見える。

能代湊の眠流しは、ことに目ざましいものであったという。高さは三丈四丈、横幅は二丈、屋形人形さまざまの巧みを尽し、蝋を引いた紙で五彩を色どり、年々新を争うて入費を惜しまなかった。しかもこれと同時代に行われていた村々の眠流しの方は、ただ単に麻稈をめいめいの齢の数だけ折って、草のかずらでからげ、それを枕の下に敷いて寝て、七日の朝早く川へ流すだけの行事をそう呼んでいたのである(秋田風俗問状答)。

ここで我々の注意を引くのは、同じ仙北郡でも二つの土地で、ネムリ流しともネブタ流しともいっていることである。鹿角郡も南部の宮川村などはネムリ流しといい(民俗学二巻七号)、北の毛馬内ではネンプタと呼んでいる。双方同じということは土地土地でも知っていたろうが、どちらが前からあるかはちょっと決しかねる。