Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

Lisez 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 621 caractères · 195 écrans

Aozora Bunko

巨勢博士は愛想よくニコニコと返事の代りに笑ってうなずいたが、実は何か他のことに考えふけっているようである。

「四時九分の始発にのると、東京へ何時ごろつきますか」

「七時半ごろです」

「第三国人か。滝沢三次郎氏も、そう言いましたな。第三国人。どうも世話がやけますよ」

巨勢博士はニヤニヤしながら呟いたが何か考えふけっているのだ。

「なんだい。博士は何を考えているのだい。龍教殺人事件かね」

「いえ、ボクの考えているのは、ピストルのことですよ。ピストルはいずこにありや。アハハ。バカの一念という奴ですよ」

そこへ蛸重がつれられてきた。

さっそく訊問がはじめられた。

「御足労をかけて済まなかったな。ツカミ屁をかまされるのは覚悟しているが、お手やわらかに頼むぜ」

「イヤア。サイソクは恐れいります」

蛸重は相好をくずしたが、

「そう仰有られると、今日はやめておきますよ。どうも警察の中というものは、どこへ行っても同じものだ。しかし、なつかしいものじゃないですな。私たちの方じゃ巡査をやめることを、足を洗う、と云いましたが、植民地は柄が悪いせいかね」

「イヤ、そのことだよ。今日はお前に教えてもらいたいことがあるのだよ。