Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

Lisez 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 621 caractères · 195 écrans

Aozora Bunko

第十章 滝沢の訊問

大矢捜査主任は巨勢博士の言葉に耳をかたむけてきいていた。もし無くなったとすれば、捜査官たちは結局手型を見る機会を失ったのである。

大矢氏は浮かない顔で、

「結局、巨勢さん。キミだけだね、手型を見たのは」

「そういうことになりましたね。お気の毒さまですが」

「キミは手型について、なにか気付いたことがあるのと違いますか。犯人が手型を盗まねばならぬ理由を」

「イイエ、なにも知りません。たゞ、二つの手型がたしかに同一人の手型であった、ということのほかは、ね」

「矢代さん。あなたも手型を見ましたか」

こうきかれて、私はまるで犯人のように慌てゝしまった。警察官に物をきかれるのは、良い気持じゃない。

「あいにく私は見ませんでしたよ。私が巨勢君の事務所を訪ねたときは、もう用談がすんで、手型は美津子さんのバッグの中にはいってしまった後でした」

「やれやれ。失せ物が、また一つ、ふえやがったか」

大矢捜査主任はガッカリして、つぶやいた。一日中ピストルをさがしあぐねて、ウンザリしていたのかも知れない。

第十章 滝沢の訊問

我々が倉田家へ戻ると、滝沢三次郎が小田原駅へ下車したところを発見されて、連行されていることが分った。