Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
Lisez 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 621 caractères · 195 écrans
スミ子はようやくこらえて、巨勢博士を見つめた。そして、答えなかった。巨勢博士はニコニコした。
「そのあとで、定夫君から電話がきたのは、何時ごろでした?」
スミ子は俯向いて、唇を堅く噛みしめた。そして、貝のように、口をひらこうとしなかった。
「もう、よろしい。お前の部屋で、やすむがよい」
大矢警部はスミ子をさがらせると、三村刑事に、
「君、誰か走らせて、駅員にきいてもらってくれたまえ。バンタム級新人王の顔を知らない駅員はいない筈だ。それから、モトをよんで貰おうかね」
三村刑事は巡査にムネをふくめて駅へ走らせてのち、モトをつれて引返してきた。
「何も心配することはないのだよ。見た通り、きいた通り、語ってくれゝばいゝのさ。お前の主人はどこへ出掛けたね?」
「たぶんカストリでもひッかけに出掛けたのでしょう。毎晩よッぱらって、おそく帰ります」
「そうそう。蛸のように赤く酔っ払っている重吉といえば、十年さきからの名物男だものな。そして、何時ごろ出掛けたね?」
腰をぬかして、声もだせずに、娘に縋りついていたというモトが、そんな様子はどこにも見えなかった。
「八時ごろでしたかね。