Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 659 caractères · 372 écrans
「なアに、お姉さまは。わたしたちが笑うと、お叱りになるくせに、御自分では、あんなに、ひとりで、おかしがって」
妹の姫たちが、両わきから突ッつくので、茶々は、いよいよ、笑いがとまらないで、自分でも困ったような姿だった。
秀吉の母は、そこよりも高い位置の、置き畳のうえに坐り、寧子夫人をそばにおいて、見物していた。
ひょうきんな息子どのが演じている狂言舞を、この老母も、折々、笑って見ていたが、寧子にとっては、良人のそんな道化は、つねに家庭の楽屋内で見あきているので、さして珍しい顔つきでもない。
寧子にとって、めずらしいものは、西や東の、あちこちに、局の侍女たちにかこまれている良人の側室のたれかれを、きょうは一だん高いところから、目静かに、観察していられることだった。
つい、長浜にいた頃までは、まだ良人の側室も、おゆうの方と、松の丸の二人ぐらいなものだった。それが、この大坂城へ移ってからは、いつのまにか、三の丸には、三条の局だの、加賀の局というのができ、また、二の丸には、寧子も、
(……まさか?)
とは思っているが、去年、北国攻めの凱旋と共につれ帰った――浅井長政のわすれがたみで、故信長の妹、お市の方のむすめ達三人を――秘園の花と愛で育てている。