Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

しかしこれは、敵方が視る心理も同様なのであるから、その殺気に眩いをせず、日頃の丹田で、沈着に押し迫った方が、序の勝口を取ることはいうまでもない。

松田隊の先頭には、主将の太郎左衛門はいなかった。太郎左衛門の部下の将、辻義助が指揮に立って来たものである。義助は、よく肚もすわっていた侍とみえ、すぐ奇襲の敵が六、七人に過ぎないことを看破して、

「騒ぐな。小勢だ」

と、不利な低地を取っているため怯みがちな味方を励まし、

「銃口をみなあの上の岩角にあつめろ。一斉に撃て」

と、呶鳴った。

少なくも、七、八十挺はあろうかと思われる鉄砲の影がうごいた。それが皆、ひとつ焦点へ銃口を向けたのである。上の岩頭に立っていた七名は、当然、蜂の巣となるべき的に位置していた。

――と。中川淵之助は、他の岸九兵衛、阿部仁右衛門、山川兄弟などに対って、

「間に合わん。俺は突ッこむぜ」

云い捨てると、鉄砲を捨てて高きから低き敵へ、猛然駈け向って行った。

一弾放つと、一弾こめて、火縄を点じ関金を引くまで、かなりの時を要するのが、この時代の火器のどうしてもまぬかれ難い弱点だった。

殊に、明智方の銃士は、桂川を渉るとき、驟雨のために、だいぶ装備を濡らしている。