Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

秀吉の麾下らしき一軍が、不破附近に見えるといい、見たという噂なので、勝家以下、柴田幕下の輩が、馬上、身の毛をよだてて、

「来たか」

「――居るか」

と、ゆくてに待つ敵の量や策を想像して、忽ち、墨のごとき殺気にまみれたのはむりもない。

にわかに、揖斐川てまえの牛牧附近に兵馬を駐めた。そして勝家と幕僚たちは、村社のある林の中で、

――当るか。退くか。

を急に軍議した。

ひとまず退いて、あくまで清洲城と三法師を擁し、秀吉の非を鳴らして、諸侯を糾合してから堂々とそれに当るのも一つの対策。

また、ここにこれだけの軍勢はあり、何の鎧袖一触と、一気に蹴ちらして押し通るのも武門の快。

結果を考えると、前者は攻略戦に多く拠ることとなり、後者をとれば、即戦即決だ。――或いは一挙に、秀吉を挫き得るかもしれぬ代りに、味方にとっても、万一の敗れなしとはいえない。

なぜならば、関ヶ原以北の嶮隘な地形は、埋伏して待つものにとっては甚だ都合がいい。加うるに、いったん長浜へ引き揚げた秀吉の手勢は、きのうの如き寡勢でないことはもちろん、江南から不破や養老地方には、小城、土豪、散在のさむらいどもまで、羽柴家と気脈のある者が多く、柴田家に縁故の者といっては稀れである。