Classiques japonais avec furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lisez 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 346 393 caractères · 692 écrans
七十九
「僕はあの時の罰が来て、実にひどい目に逢わされた。」と言って、磯野は涙を出しながら愚痴を零した。
お庄は終いに笑い出した。
「お庄ちゃんも、ここに辛抱おしなさい。ここの家には、相当に金もあるというじゃないか。」と、磯野は手で眼鏡を拭きながら、お庄の顔を眺めた。
「どうですか。何だかあんまり面白いこともないんですけれど。」と、お庄は自分の立場を打ち明ける気にもなれなかった。
「しかし変だね。何にも取らないで話ばかりしていちゃ。」と、磯野は気にし出した。
お庄はそうして長く坐り込まれても困ると思った。母屋の座敷で昼寝をしている芳太郎のことも気にかかったが、とにかく酒だけは出すことにした。しばらくしてから、卵焼きに海苔などが酒と一緒に上衣を脱いで寛いでいる磯野の前に持ち運ばれた。
七十九
磯野がちびちび酒を飲んでいる間も、お庄はちょいちょい母屋の方を気にして覗きに来た。磯野は切り揚げそうにしては、また想い出したように銚子をいいつけいいつけしたが、お庄が傍ではらはらするほど、気が熬れて話がこじくれて来た。
「僕はここの家の人に紹介してもらおう、そしてお庄ちゃんのことも頼んで行きたいと思うが悪いかね。