Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 223 caractères · 320 écrans

Aozora Bunko

今まで茶の間に坐ったまま、默ってみんなの言うことを聞いていた正木のお祖父さんは、

「ともかくも、直吉は一応帰って見るがいい。こちらはこちらで、心あたりを捜して置くからな。だが、見つかっても、見つからんでも、日暮までにはおたがいに知らせあうことにして置かんと困る。――お浜は、よかったらもう一晩泊ったらどうかの。」

お浜はちょっと思案していたが、

「私もすぐ帰らしていただきましょう。すこし思い当ることもありますから。」

「まさかお前のところに逃げて行ったんではあるまい。」

「私もまさかとは思いますが……」

そう言いながら、お浜は直吉と一緒に、そそくさと暇を告げた。

その後、捜索は三方で行われたが、どちらからもいい報告はなかった。日が暮れると間もなく、お浜が再び正木の家にやって来た。本田からは、九時頃になって、俊亮と、お民と、お祖母さんとが、揃ってやって来た。お民は這入って来るとすぐ、白い眼をして、じろりとお浜を見た。お祖母さんは、

「あんな小さい子を一人で使いに出したりするものですから、とうとうこんな事になりまして。……第一こちら様に相済まないことだし、それに世間様にも恥ずかしい。