Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 223 caractères · 320 écrans

Aozora Bunko

二八 売立

「こないだから、すこし可笑しいとは思っていましたが、……ま……まさか、一周忌もすまないうちに、こ……こんな……」

お祖母さんは、俊亮の前に突っ伏して、声をとぎらした。

「次郎、お前は階下で遊んでおいで。」

俊亮は、やはり腕組みをしたまま、わずかに顔を次郎の方にふり向けて言った。

次郎はすぐ階下に降りたが、何だか気がかりで、梯子段の近くをうろうろしていた。そのうちにお民が二階にあがって行った。三人の話し声はいつまでも続いた。次郎は、祖母と母の泣き声にまじって、おりおり聞える父の簡単な、落着いた言葉に耳をそばだてたが、何を言っているのかは、少しもわからなかった。

二八 売立

大っぴらな売立が始ったのは、それから間もなくであった。

ある日、朝早くから、洋服を着た人や、角帯を締めた人たちが、五六人やって来て、目ぼしい品物をすっかり座敷に並べて、大声で叫んだり、小さな紙片に何か書いて、ボール箱の中に投げこんだりした。村じゅうの人たちが、庭一ぱいに集まって来て、それを見物した。中には、洋服や角帯の人たちと一緒になって、紙片を投げこむ者もあった。

人だかりの割に、変にぎごちない空気が、全体を支配した。