Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「ちぇッ、畜生」
咄嗟、反撥的な力で、落とした短刀をつかんで跳ね起きましたが、その時、相手のかぶっていた女の単衣がふわりと彼の顔へ投げられて来ました。
肉感なお粂のにおいが稲吉の首を巻いたでしょうが、彼の手はいまいましげにそれを払ッて、ふたたびあたりを睨め廻している。
しかし。
その時はもう相手の影はどこかに逸し去ッて、すじ向うの納屋の屋根に、背骨を尖がらしている子猫の黒い影が、血のにおいを知っておびえた啼き声をあげているのみです。
甲府荒川のほとり、城下の南郊です。遊行念仏の名道場一蓮寺の藪から遠くない寺町の一隅に、人呼んで「鼻寺」となす古寺があります。
――葷酒山門に入るを許さず。
例のかたのごとき戒札に対して、それの懸っている山門の柱の一方には、薬種屋とまちがえそうな箔おきの看板。
読んでみますと、
「弘法大師御夢想ぐすり鼻神湯。一封二朱、貧者施薬、当山別当」
看板の彫りものには、紫の雲をたなびかせ、勿体なくも大師の顔まであらわしてある。
なるほど、これを正しい法の道場と見るから解釈がとれないが、つまりこの寺の和尚さんなるものが、やまと本草か何かの書物をひっくり返して、寺で拵えた鼻の薬を内職に売っているのでしょう。