Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

取り出した刀を、また一腰一腰、元のとおりに納めて、千蛾は燈芯剪りを取って行燈の丁字をつまみました。

目がさめたように、明りがさえます。それを二人の間に引きよせると、樟板の図面をそこにおいて、

「さて、万太郎様。これこそ、当家の代々の者が、筆に筆を加えた、夜光の短刀の捜索図でございます、――おそらく、あの短刀をたずねる者は、皆、さまざまな空想をたどって、そのありかの空想図を作っておるに相違ございません。しかし、当家のものこそ、三代四代と世をついで、ようやくこれまでの完成しかけた、間違いのないもの、まず、よく御覧下さいませ」

そういって、図の正面を、万太郎の方へ向け直しました。

老人はまた問わず語りに――

「拝島の郷士で、関久米之丞というものがございました。これなども、夢中になって尋ねておりましたが、気の毒なもので、やはり猟奇家のよくやる迷宮彷徨に終って、遂に、落命いたしました。その男などのおかしい事には、あっぱれ、何か一つの手懸りでもあると、もう手に入れたつもりかなんぞで、娘をくれるかの、聟にするかのと、厚かましい事を申しております。で、からかッてやった事もございましたが、案のごとく、何も耳新しいことは持ってまいりは致しません」