Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいのまじゅつし

火星の魔術師

蘭 郁二郎

Lisez 火星の魔術師 (かせいのまじゅつし) de 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 120 caractères · 302 écrans

Aozora Bunko

同じ広さの畠から段違いに多量な、しかも優秀な収穫が得られるということは、殊に限られた畠しかもたぬ日本にとって正に画期的な、大発明といっていいであろう。

志賀健吉は、熱心にほめる大村たちの顔を面映そうに見守っていた。

「とにかくこんな大発明を遠慮することなんかあるもんですか、染色体がどうのこうのなんていうから、ややっこしくなるんです。そんな理屈はぬきにして、どうです一つ『火星の果実』という名前で大いに売出して御覧なさい」

「ありがとう……、そういって下さるとやっと私にも自信がついて来ましたよ、仰言る通り議論よりかモノですからね……」

健吉は、傍らの美しい妹と顔を見合せて微笑んだ。永年の苦心がやっと酬いられた人のように、愉しそうだった。

火星人

「――それにしてもですねえ、火星の植物は丁度こんな具合かも知れませんよ、地球だってこれから何百万何千万年の後には、自然に進化してこんな果物が実っているかも知れません、地球よりもずっと空気の薄い、太陽の弱い、しかも水の不自由なところに、地球から青々と見えるまで茂っている火星の草や木は、きっとこんな風に染色体の多い、優れたものになっているんじゃないでしょうか、……そういえば自然が何千万年かかってやった進化を、あなたはタッタ数年間でやってのけたわけですね」