Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lisez 猟奇の果 (りょうきのはて) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 134 971 caractères · 270 écrans
「来週の水曜日。差支はない?」
節穴の視野の外で、男も外套を着ながら答えた。
「じゃ、きっとね。時間は今夜位」
婦人はそう云って、もう縄梯子に足をかけたらしく、例の特殊の音が聞えて来た。
男女は降りてしまって、暫くすると、主婦の咳払いが幽かに聞えた。もう帰ったから降りて来ても大丈夫という知らせである。
青木、品川の両人は階下に降りると、主婦への挨拶もそこそこに、大急ぎで表へ出た。云うまでもなく、もう一人の品川四郎を尾行する為だ。
半町程向うの町角で、二人は今別れて、男は右へ女は左へと歩み去る所であった。気づかれぬ様尾行して行くと、男は近くの電車通りへ出た。だがもう二時を過ぎているので電車のあろう筈はない。時たま徹夜稼ぎの円タクが、広い通りを我物顔に、ピュウピュウと走って行くばかりだ。男はその一つを捉えて乗込んだ。
まさか尾行を感づいた訳ではあるまいが、この早業に、青木も品川もハッとして、隠れていた場所から電車道へ走り出した。と、うまい工合に、そこへ一台の空自動車だ。二人は早速それに乗込むと、
「前の車だ。あれを見失わぬ様に、どこまでも尾行してくれ給え」