Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
わしは彼女の足首を掴むのがやっとだった。
それから、組んずほぐれつの、醜い格闘が始まった。燕尾服を着た白髪の老紳士と、殆ど裸体になった美人とのとり組みだ。瑠璃子は、獣物の様な叫び声を発しながら、歯をむき出し、爪を立てて、死にもの狂いに武者振りついて来た。
黒と白との二つ巴が、地底の洞窟を、物の怪の様に転がり廻った。
併し、如何にたけり狂えばとて、彼女は到底わしの敵ではなかった。遂にヘトヘトになって、白い肉の塊りの様に動かなくなってしまった。
死んだのではないかと、覗いて見ると、彼女は確に生きていた。息も絶え絶えに生きていた。
「では、これがお別れだ。お前は永久にこの墓穴にとじこめられたのだ。わしの苦しみがどんなであったか、ゆっくり味わって見るがいい」
わしは云い捨てて、洞窟を走り出で、外から鉄の扉をしめ、鍵をかけた。かつて私が抜け出した、あの一番奥の棺桶の底からの抜け道は、石でふさいでしまってある。瑠璃子は絶対に逃げ出す見込みはないのだ。
わしの復讐事業は全く終りをつげたのだ。あとは、どこか遠くの土地へ高飛びしてしまえばよいのだ。余生を送る費用は、充分用意がしてあるのだから。