Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lisez 道標 (どうひょう) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 846 457 caractères · 1672 écrans
であった。伸子がこれまで、トゥウェルスカヤの通りや並木道ですれちがったとき、こっちから行く伸子を目に入れるとにわかに日本人だか中国の人だか区別のつかない表情をよそおって通りすぎて行った日本人らしい人たち。その仲間にはいること以外に、伸子がモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)にとどまっての生活は考えられない。
伸子は、亢奮して来た。自分がモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)にとどまってもいい者として判断されているということ。伸子の心臓はこの申出によって、口からとび出しそうにはげしく波うった。思ってもいないことだった。自分がそのようにみられていた、ということは。――でも、
「わたしに出来ることがあるのかしら」
心配そうに、伸子はいくらか声をおとした。伸子のような者がその仕くみのなかに参加するにしては、山上元という名につながるすべての機構が、あんまり巨大であり、権威にみたされている。
「いくらだってすることはあるさ」
山上元は、ふたたびテーブルの下へ、ずっと両脚をのばした姿勢で、こんどは真正面から、動顛した伸子の、上気して、ほてっている顔を見つめた。