Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

どうひょう

道標

宮本 百合子

Lisez 道標 (どうひょう) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 846 457 caractères · 1672 écrans

Aozora Bunko

しかし、実際問題として、どうしたらよかったろう。伸子は素子よりももっと背が小さいから、普通の大さの浴槽でも、さかさに入って湯のカランのある方へ頭をもたせかけて、というよりも、ひっかけて、いつも入っているのに。

「――わたし溺れてしまう」

二人は、到頭いちどきに入ることにした。たがいちがいにしてならば、裸の体が小さくても滑りこむ危険はふせげるのであった。気候がさむくて、その上、夜は芝居だの、夜ふかしの癖のあるモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の人たちは、午後のうちに入浴する習慣らしかった。十二月のモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)では、昼間という時間が、一日に八時間ぐらいしかなかった。しかも雪のひどく降る日には電燈をつけぱなしにしたままで。

伸子たちは、その朝も十時ごろまでには朝の茶をすました。掃除女が室の片づけを終るのを待って、素子は窓に向ったデスクの前に、「プラウダ」と「イズヴェスチヤ」とをもって納った。伸子は、外套を出してベッドの上におき、珍しいことに衣裳タンスについた鏡に向って、褐色フェルトの小さい帽子のかぶりかたを研究していた。