Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 109 804 caractères · 225 écrans
「金は戻るまい。――があの娘だけは助けてやりたい。お前手紙を持って行ってくれるか」
「殴り込みでもなんでもやりますよ、親分」
はやるガラッ八を撫めて、平次が書いた一本の手紙。それを中坂の藤井重之進の家へ届けた晩、加島屋のお桃は無事で家へ戻りました。
手紙の内容は、加島屋の曲者の残した証拠の数々を挙げて、お桃が今晩中に帰らなければ、龍の口評定所に同じ文面で訴え出ると書いただけですが、弱い尻を持った藤井重之進は、お嘉代が助かったと見て、急に妥協的になり、近所の空家に隠しておいたお桃を下男に引出させて加島屋に返したのです。
*
「相手が悪いから、この上取って押えようはないが、悪事を働いて長い正月はあるめえ。天道様のなさる事を見ていることだ。――その腐った御家人の株を買って倅を二本差にしようなどとは悪い料簡だぜ。諦めて真面目な家業に励むが良いよ。盗られた金は惜しいが稼げばいくらでも出来る。現にお隣の九郎助が二人を一緒にして三百両の資本をやりたいと言ってるじゃないか」
平次はそう言って、病床のお嘉代を慰めるのでした。文次郎も継母の深い心に打たれて、すっかり良い息子になり、やがてお菊と祝言した事は言うまでもありません。