Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 109 804 caractères · 225 écrans

Aozora Bunko

二十一二の年増盛りで、お芳の野暮ったい様子に比べると、お月様と鼈ほどの違い。身の廻りの贅はとにかく、厚化粧で、媚沢山で、話をしていても愛嬌がこぼれそう。

「まア、本当に、染吉さんは、お可哀想に。私はもう、死んでしまいたいと思いました」

そんな事を言いながら、涙を拭いたり、兄の直助の身の廻りの世話をしたり、所作沢山にしているのです。

「ゆうべは外へ出なかったろうな」

平次は委細構わず調べをつづけました。

「妹と二人、一杯飲んで、好きな小唄の稽古をして、早寝をしてしまいました。――もっとも、私の出入りは必ず前のお長屋の中を通りますから、その辺で訊いて下さればよく解ります。外に道はございません」

そう言われるとそれっきりの事です。

それにしても調度の見事さ、暮しの豊かさ、ここの生暖かい空気に包まれていると、平次も八五郎も何かうっとりした心持になります。

「江戸には滅多に見られない家だが、ちょいと家の中を見せて貰えまいか」

「ヘエ、どうぞ、親分方が御覧になるような家ではございませんが」

直助は気軽に立って、平次と八五郎に家の中を見せてくれました。中は贅を尽しておりますが、至って簡単で明るくて、贋金等を造る場所があろうとも思えず、そんなものを貯えておく様子もありません。