Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Lisez 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 261 216 caractères · 521 écrans
「川島の郷はおろか、阿波の要所、探り廻らぬところはない。まだ誰に話したこともないが、徳島城の殿中にまで、わしの足跡が印してある。そして、一番永く身を隠していた家が、孫兵衛、お前とお前の母親とがふたり暮らしで棲んでいた川島の丘のお前の屋敷だ」
「えっ! お、おれの元の屋敷にいたッて?」
「しかし、そうはいっても、隠密の甲賀世阿弥を、みつめていたでは、いつまで、考えだされる筈がない。十一年前、わしは阿波へ入り込むと同時に、すぐに畳屋に化けていたよ、紺の股引にお城半纏を着て、畳針のおかげで御普請を幸いに、本丸にまで入り込んだものじゃ。そして、いたる所を畳屋の職人で歩いた末に、川島の郷で、元のお前の屋敷の畳代えにも雇われて行った」
「はて? ……」孫兵衛には、まだ何を話されているのか思い当らない。ただしきりと気になるのは、世阿弥が頭巾の秘密を知っているらしい口ぶりである。
世阿弥は覚悟をしていた。死に直面しつつ話すのである。その態度は、姿に見えなくても、語韻に感じるので、お十夜も、殺すべく握っていた大刀を忘れかけた。
「――原士の屋敷はすべてだが、お前の屋敷も旧家でかなり広かった。