Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

奥の六帖には長火鉢、箪笥、茶箪笥、衣桁、鏡架などが並んでい、板の間には仕事道具が揃えてあった。

「これだけを独りでやったのか」

「そうじゃねえ、奥のほうはおすえちゃんと二人で揃えたんだ」

「よくそんな金があったな」

「怒られるかもしれねえが」とさぶがあやまるように云った、「見てもらいてえものがあるんだ」

栄二は火のない長火鉢の脇に坐り、おちつかないようすで、その長火鉢のふちや、猫板などを撫でた。さぶは箪笥の小物入れの抽出から、半紙三枚を折った書付けを取出して来て、栄二の前に坐り、それを手渡した。

「栄ちゃんから預かった金で、これだけの物を揃えた、断わりなしに勝手なまねをして済まなかったが、品物の値段はそれにちゃんとつけておいたよ」とさぶは云った、「――たぶん間違いはねえと思うが、念のために見ておいてくれないか」

栄二は三枚の書付けにざっと眼をとおしたが、もちろん帳尻を見るようなつもりはまったくない、彼はふところから財布を出すと、それを書付けといっしょに、さぶの前へ押しやった。

「おめえになにもかもやってもらって、済まないというのはこっちのことだ、この財布の中には石川島で稼いだものがはいってる。