Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

賃もね」

そしていたずらっぽく首をすくめてみせた。栄二はもういちど、おとうさんの病気は、ときき直した。娘はあっさりした口ぶりで、痛んできたらあたためるだけで、そのほかに治療法はないそうだと答えた。父親に愛情をもっていないというのではなく、それがそうであるならどうしようもない、といったふうな、さっぱりと割り切った調子であった。

やがて雨があがり、二人は礼を述べて外へ出た。いまの夕立の名残りで、道の上には水溜りができ、道の両端にある溝は、溢れるほどの流れになっていた。

「くたびれやしないかい」とさぶが栄二にきいた。

「しっかりした娘だな」栄二は殆んど眼につかないくらいに片足をひきずりながら云った、「あの身の上ばなしなんかも、むだがなくって要領がいい、頭が切れるんだな」

「おいらがあの長屋へはいったのは十月で、十二月には坂本のうちを借りたから、本当につきあったのは八十五、六日なんだが」とさぶはいつもの舌ったるい調子で云った、「――そのあいだにいまの身の上ばなしを十回くらいも聞いたよ」

「おめえ、なにをしてやったんだ」

「店賃が溜って追立てをくってたんだ」さぶはてれくさそうに頭へ手をやった、「――おれがよっぽどお人好しにみえたんだろ、度胸がいいっていうのかな、差配を伴れておらのとこへやって来たんだ、この人が払ってくれる、